信託報酬の差は気にしない方がいい

世の中には信託報酬が安い方がいいという人達が居ます。同じ投資先なら信託報酬が0.1%でも低い方の投資信託を買うことをお勧めしています。そんなわずかな差ははっきり言って意味が無いです。同じ投資先と言ってもまったく同じものを買うわけではないので、信託報酬のわずかな差より投資信託を運用するファンドマネジャーの実力の方を気にする必要があります。

実際信託報酬の差は、運用成績的には全く影響していません。投資先で数パーセントの差が出る状態で、1パーセントも満たない信託報酬の差は、差と言えるレベルでは無いです。投資先が同一の場合は、差が縮まって1パーセント未満になれば、信託報酬の差が効いてくると思えます。しかしそれ以前に実力が拮抗すること事態が難しいです。同一投資先でも購入する株の種類や株数が違いますから、実力が拮抗すること事態ほとんどないと考えていいです。しかもこの場合、信託報酬が低いほど成績が悪くなります。その原因は、信託報酬が低ければ投資信託委託会社は運用チームのメンバーの質を下げます。そして信託報酬の高い投資信託に優秀な人材を回します。投資信託委託会社も商売でやっていますから、儲かる方に力を入れて、儲からない投資信託には力を入れません。実際手数料有りの投資信託の方が手数料無しの投資信託よりも成績が良いのが多いです。

インデックスファンドの場合は、本当に同一投資先になりますから、数パーセントンもの差が出てきません。信託報酬の差が影響してきそうです。しかしインデックスファンド自体信託報酬が低いから、信託報酬が低い物同志比較しても差があまりにも無さ過ぎて、こちらも信託報酬よりもファンドマネジャーの実力次第ということになります。インデックスファンドは実力が関係なさそうに見えますが、指数に連動させるために、ファンドの構成を工夫していて、指数から乖離しないようになっています。この指数からいかに乖離しないかがファンドマネジャーの腕になります。

信託報酬の差は、投資信託の運用成績の前には微々たる額です。同一の投資先でも過去の成績を比較すれば分かるように信託報酬が低いから有利という差で無いことが分かります。だから信託報酬を気にするくらいなら、過去の成績を徹底的に比べて、どのくらい差が付いているかを、調べて判断する方がより効果的な買い方ができます。