高分配投信のどこが駄目なのか

毎月分配型で高い分配金を謳っている投資信託があります。分配金を多くもらえることはうれしいことです。分配金を出すことを批判する人は、分配金を出すと税金を取られて、税金分を運用出来なくなるから損だと言います。しかし投資信託はリスクのあるものです。どうせいつか払わなければいけない税金を、払ったら損だと言ってリスクに晒して、基準価額が値下がりして利益が無くなったら、意味が無いです。それよりも儲かった分を分配金として受け取り、公社債投信などの安全な運用先で運用して勝ち逃げをした方がいいです。

ただ収益を分配金として受け取れるのはありがたいけど、やり過ぎは問題です。やり過ぎとは過剰に分配をしている投資信託です。分配金を売却益や金利収入から払うなら良いのですけど、含み益まで分配原資にするのは問題です。どうして駄目かと言えば含み益は、値下がりすると消えてしまいます。消えてしまう恐れのあるものを分配金として分配するのは問題です。含み益は分配できないと誰もが思いますが、含み益分の現金を分配します。投資信託内にある解約に備えての現金資産から分配をします。

海外リートに投資をする投資信託が、リートの値上がり益まで分配して、基準価額が大きく値下がりしたのが、色々あります。中には基準価額が半分以下にまで下がってしまったのがあります。その投資信託を長く持っている人達は、分配金を合わせればプラスなっているから問題ないと思いますが、過剰に分配をし続けると分配金を生み出す資産が少なくなって、分配金を作れなくなって減配になってしまいます。分りやすく例えると、鶏に卵を産ませすぎて、卵が小さくなってしまうことです。卵だけでなく鶏も小さくなっています。投資信託は鶏にも大きくなってもらった方が、ずっとお得です。分配金はもらえるのはうれしいけど、ほどほどでないと、せっかくの儲けが少なくなって、投資効果が無くなります。だから過度に分配する投資信託を避けて、適度な分配をする投資信託に投資をしましょう。