カバードコールは逆に安心できる仕組みです

毎月分配型でカバードコールを活用している投資信託があります。カバードコールと聞くと、なんか複雑でリスクが高そうに思えますが、全然リスクが高くないです。コールオプションを売るだけですから。オプションを売ると損失は無限大だから、リスクがすごく高く感じますが、それはオプションの原資産を持っていない場合でして、カバードコールは原資産を持ちながらコールオプションを売りますから、オプションを行使されても原資産をそのまま渡せばいいだけです。だから外国の中央銀行も金を処分するのにカバードコールを活用して、オプションを行使されるごとに金を受け渡しました。

バードコールのメリットとして、オプション料があります。コールオプションを売却してオプション料をもらいます。オプションを行使されなければ。オプション料は丸儲けです。オプションを行使されてもオプション料はそのまま受け取りですから、損をしない仕組みになっています。そんなおいしい仕組みなら、みんなオプションを売りますが、カバードコールには欠点があって、値上がり益を放棄してしまう問題があります。1株=100円の株があって、1株110円で買う権利のオプションを5円で売ったとします。1株=120円まで値上がりして、オプションを行使されると、保有する株を110円で売り渡すことになって、オプション料の5円と合わせて15円の利益になります。本来なら20円の利益なのに15円しか入らないことになります。

バードコールは、仕組み的には損をしませんが値上がり益を放棄する欠点があって、値上がりを求める株式型の投資信託には、不向きな仕組みに思えてきます。しかしオプション料をもらえるメリットは大きいです。株価が下げ続けるとオプションを行使されませんから、オプション料をもらい続けられます。その上毎月分配型だと、オプション料を分配金として分配できますから、仕組み的には都合がいいです。買っても値上がりするか分からない株式型よりも、オプション料を受け取れるかバードコール型の方が、運用成績が堅実です。堅実な運用成績を求めるならカバードコール型の投資信託を買うのがいいでしょう。